ブログ『靴賢者はコードヴァンを買わない。。。いや買う。。。』

 

こんにちは、BROSENT(ブロセント)の清水です。
買い物の仕方は人それぞれです。
当然靴選びの基準も人それぞれ。
この仕事しているから分かるんですが、ブランドだけで買っている人って意外と多いです。
ですがちょっと物を知っているだけで、かなり有意義な買い物が出来る、ってことは意外と知らないかもしれません。
本日は靴賢者とみんな大好き(笑)コードヴァンのお話をしたいと思います。

 

 

私が密かに(笑)『靴賢者』と呼んでいる方たちがいます。
『靴賢者』の条件は以下の通りです。

1)メディアやSNSには惑わされず、実際自分で様々な靴を試したことがある(試している)

『これこれに、こう書いてあったから』と言う意見ではなく、実際履いてみて、『自分の足に対してはこうだった』と言う個人的意見を持っていらっしゃいます。


2)なので今はあっちもこっちもと有名なだけでテイストが異なった靴は買わない

『あ~、〇〇さんなら買いそうですね』と、周りから見ても好きそうなテイストが分かります。
そう言う方は靴だけでなくお洋服も同じテイストで統一されているので、見た目がスマートだったり個性があったりします。


3)詳しい店員さんから話を引き出すのが上手(笑)

皆が皆そんなにたくさんの靴履いて試せませんよね?
詳しい、経験豊富な店員さんに色々と話を聞いて、疑似体験で知識を豊富にする。
これとっても賢い方法だと思います。
これよく私はめられます(笑)

特に1と2は『靴賢者』の必須条件です。
正直SNSなどを見ていても、『何でこの人この靴とこの靴を持ってるんだろう。。。服合わないじゃん。。。あ、服ごと変えるのか!?』とか思っちゃいます。
その点『靴賢者』は大体どの靴を履いてもテイストが一緒なので、服とのバランスが良く、効率的な買い物をされている場合が多いです。

で、コードヴァンなんですが、少し前にBROSENTでは『第2回BROSENT公式中の人による独断割引!』と言うイベントを開催したんですが、コードヴァンも対象となっており、何と!30%オフでご注文頂けました。
何名か私が『靴賢者』だと思っているお客様にもご注文頂いたんですが、意外にも『初コードヴァン』と言う方が結構いらっしゃったんです。
これまで様々な靴を履いてきた『靴賢者』なのにコードヴァンの靴は初めてだと。
ビスポーク経験者もいらっしゃいますし、10万、20万級の靴を普通に履いていらっしゃる方々ですよ!?
意外に思って聞いてみたところ、『まぁ、その通りだね』と言う答えが返ってきました。


1)昔のコードヴァンに比べると今のコードヴァンは品質が落ちているから買わなかった

流石ですね~!
これ厳密に言うと、品質が落ちていると言うより、小さく、薄くなっている、と言った方が正確です。
元々は大きい農耕馬(お尻叩かれて皮が厚くなってます)を使っていましたが、今農耕馬って使わないですもんね。。。(;^_^A

 

 

私先日姫路の新喜皮革さんにもお邪魔しましたが、今を遡ること20数年前、アメリカのシカゴにある有名な≪Horween(ホーウィン)≫社にも行ったことがあります。
その時も見たり聞いたりしてきたんですが。。。

 

 

これがゴリゴリして所謂コードヴァン層を出す前にコードヴァンです。
8の字型になっており、狭い部分が馬のお尻の割れ目にあたります。
それを。。。

 

 

ゴリゴリローラーで潰していくと。。。

 

 

皆さんご存知のコードヴァンが出来上がります。
因みに左側の濃い部分潰した部分、右が潰す前です。
こちらの写真は先ほどの半分にしたもので、だいたいこの大きさで流通します。
この革で70cm×40cm位、革の単位で言うと28ds(デシ)と言う大きさになります。
傷などがあり使えない部分のことを考慮すると、普通サイズの短靴が1足取れる程度です。
当時の段階で社長さんが『これでも大きい方です。昔に比べると農耕馬を使わなくなった分、お尻を叩かれていないため薄くなって、馬自体も小さくなっています。』と説明を受けました。
今はもっと小さくなっていて、小さいと15ds程度はザラです。


2)今売ってるコードヴァンってほとんど顔料仕上でしょ?あれ剥がれますよね?だから買わない

うちのブログから得た知識なのか、経験からなのかは分かりませんが、よくご存じで。。。(;^_^A
中には『店頭で見て既に浮いているのもありますよ』なんてお話も。
そうなんです。
一般的にコードヴァンは『オイル仕上』と『顔料仕上』があります。
海外で多く使われている先ほど出た≪Horween(ホーウィン)≫社ですが、私の知る限りでは『オイル仕上』と言うコードヴァンしか作っていないはずです。
タンナーさんが作る『顔料仕上』は薄く何層にも重ねて仕上げるので、そう簡単に剥がれることはありません。
では何故剥げるのか!?
恐らく、あくまで推測ですが靴メーカーでやってるんだと思います。
私実際にスプレーガンでやってるの見たことありますから(;^_^A
どことは言いませんが。。。
何故そう言うことをするかと言うと、先ほど『コードヴァンが小さくなっている』と言う話を書きましたよね?
と言うことは今現在1枚で1足の靴を作れないんです。
革は天然の物ですから、1枚の革の中でも場所によって染料の入り方が異なります。
それで靴を作る訳ですから、右足と左足、パーツとパーツで色が微妙に変わってきます。
それを誤魔化すために顔料で覆ってしまっているんだと思います。
靴メーカーは靴を作るプロであって、革の染色のプロではありません。
そりゃ剥がれますわな。。。

他にも。。。

3)手入れが面倒くさいから

と言う方もいらっしゃいました。
基本的はカーフと同じなんですが、雨染みとか確かに怖いですよね。

と言うような理由で、『靴賢者』たちはコードヴァンを買って来なかったそうです。

では何故BROSENTでもコードヴァンの受注を受けているのか!?

まずBROSENTで扱っているコードヴァンは姫路のタンナー『新喜皮革』さんの『オイルコードヴァン』です。
それを一切手を加えず靴を製作します。
つまりパーツごとに微妙に色が違うことがあります。
でも『靴賢者』さんたちは『これが本物のコードヴァンですよね~!』と言ってくれます。
その通りです。
これで1は致し方なしとしても2は解決です。
3は。。。『履いてて何かあったら本間さんの所に持ってきます』だそうです。
これも正解です!(笑)
一応多くの靴磨き職人から『別格』と言われているおじさんですからねぇ。
まぁまぁ凄いんでしょ、同業者が言うんだから!(笑)

と言うことで『靴賢者』さんたちも絶賛のBROSENTのコードヴァンシューズ。
貴方も1足如何ですか?

最後に『靴賢者』さんたちが作ったコードヴァンをご覧いただいて本日はお終いです!

ではでは。。。

 

 

 

 

👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞

 

 

 

≪BROSENT知恵袋≫では皆さんの靴に関する様々なご質問にお答えしています。

 

≪質問受付≫

ご質問は『コンタクト』からお願いしたします。

BROSENT知恵袋に質問です、みたいな事を書いておいてください。

あとお名前は出しませんのでご安心ください!

 

 

 

👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞👞

 

 

 

BROSENTの靴の特徴に関してお知りになりたい方は⇒『個靴~BROSENTの靴』

オーダー方法に関してはお知りになりたい方は⇒『How to Order~オーダーの方法』

BROSENTの靴を買える場所をお知りになりたい方は⇒『アクセス~取扱店舗』

 

BROSENTでは代理店の募集や各種オーダー会なども行っております。詳しくは⇒『法人様向け』