新年あけましておめでとうございます。
こんにちは、BROSENT(ブロセント)の清水です。
今年も皆さんに喜んでいただけるような様々な商品、サービス、ブログなどをご提供して参りますので、引き続きBROSENTを宜しくお願い致します。
早速ですが本日4日より≪2022 Winter SALE~普通は手に入らない革買えました+α≫を開催しております。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
さて本年一発目のブログは昨年末のお話です。
嫁に『靴磨いてくれぃ!』とお願いされ、久々に家で靴を磨いてみることにしました。
ごそごそと道具をあさっていたら。。。あら懐かしい!
こんなものが出てきました!!
昔からの靴好きの方なら誰しもが知る≪MELTONIAN(メルトニアン)≫です!
本日は本間君の記憶を頼りに≪MELTONIAN(メルトニアン)≫のお話をしようと思います。
ご存知イギリス王室ご用達、ロイヤルワラントを冠する≪MELTONIAN(メルトニアン)≫。
この≪メルトニアン≫、結構紆余曲折があったことは一部のマニアの方以外意外と知られていません。。。多分。。。
今を遡ること30年ほど前、本間君がまだ10代後半だったころです。
R&Dに入社したてだった頃、≪メルトニアン≫はまだ乳化性クリームしか取り扱いがありませんでした。
因みにポリッシュは≪Wren's(ウレンズ)≫というブランドを仕入れていたそうです。
≪ウレンズ≫は1889年に革靴の聖地とも言われるノーサンプトンで創業しました。
当初はポリッシュのみを生産しており、その高いクウォリティから英国王室ご用達の証ロイヤルワラントの授与や、英国軍のご用達に選ばれるなど英国を代表するメーカーとなりました。
ですが戦後の大量消費の時代品質だけでは生きていけません。
≪ウレンズ≫も経営が厳しくなり、同じ英国でロイヤルワラントを持つ、≪メルトニアン≫と合併することになります。
そして商品自体は≪メルトニアン≫に集約されていきました。
これなんかはその当時のポリッシュだと思います。
中身は恐らく≪ウレンズ≫。
(本間君の記憶が正しければ)この当時のポリッシュは非常に良かったようです。
缶を見ると。。。
≪RECKITT&COLMAN≫とあります。
≪メルトニアン≫と≪ウレンズ≫が合体してこの会社になった。。。と言うことなんでしょうか?
そしてR&Dさんも≪メルトニアン≫ブランドが扱いの中心になっていきます。
こちらがその当時の≪メルトニアン・シュークリームジャー≫です。(本間君の記憶が正しければ≪ウレンズ≫合併前はまたデザインが違っていたようなんですが、現物がまだ見つかっておりません)
(本間君の記憶が正しければ)生産はイギリス製、ただし業務用の大きいやつはイタリアで生産されていたようです。
当時のラベルは紙巻だったんですね~。
懐かし~!!
あとで登場しますが水色の蓋はかなり後の商品です。
本間君曰く『一般的に靴磨きが世に広まったのは水色になってからって感覚がありますね』だそうです。
ともかく最初はこんな蓋でした。
そして今度は買収劇が起きます。
≪メルトニアン≫ブランドを≪kiwi≫なども所有していた≪サラ・リー≫と言う商社が買収します。
これを機に≪メルトニアン≫は商品のラインナップを増やし、『リムーバー』などが登場します。
『ポリッシュ』の中身は『kiwi』に代わってしまったようです。
(本間君の記憶が正しければ)こちらが買収後のデザインです。
ラベルは印刷になりました。
ロイヤルワラントも外され、おじさんはスッキリとしたシルエットのみになりました。。
うちにあったのがこちらです。
その後。。。
ある時蓋が突如水色に変身しました。
このタイミングで更にアメリカの『SC Johnson(SCジョンソン)≫に買収されたのです。
イタリアで作られていたクリームもアメリカ製に変わりました。
これまでのクリームをかくはん、完成させてから瓶に充填する方式から、瓶内でかくはんする方式に変わりました。
これによりクリームの伸びや、浸透性が大きく落ち込んだのです。
この時期から≪メルトニアン≫を知った方が、≪メルトニアン≫を評価しないのはこれが原因だと思います。
水色蓋になってしばらく後、R&Dさんは≪メルトニアン≫の扱いを取りやめ、≪メルトニアン≫のクリームを生産していたイタリアの工場を使ってクリームの生産に入ります。
これが現在の≪M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)≫になります。
≪メルトニアン≫は私たち世代には非常に懐かしくなるブランドです。
靴磨きをプロに任せる!と言った現代と違い、自分でコツコツ磨いていた時代の大衆ブランドです。
ところで皆さんステインリムーバーって使っていますか?
これも元々は≪メルトニアン≫のアイテムだったんですが、当時は。。。
更に強力な『タールリムーバー』なんてアイテムも存在していました。
強すぎるんでR&Dさんでは展開しなかったようですが。。。
最後に、知ってても何の役にも立たない小ネタをご紹介します。
≪M.MOWBRAY(エム・モゥブレィ)≫のロゴにこんなマークが入ってるのご存知ですか?
この紋章の真ん中に4つの絵ありますよね?
これ実は過去のR&Dさんで扱っていたブランドなんです。
本間君の記憶が正しければ右上から時計回りに。。。
≪メルトニアン≫のおじさん。
≪ウレンズ≫の鳥。
≪プロパーツ≫の馬。
僕らの世代サドルソープと言えばこの≪プロパーツ≫でした。
当時本間君たちが『革靴を洗う』なんて話をしていたら同業の方たちに失笑されていたそうです。
時代は変わりましたね~。
こちらは知りませんでした。
イギリスの≪チェリー・ブロッサム≫のサクランボ。
一度なくなり、現在は復活しているようです。
が、描かれているんです。
R&Dさんの歴史が詰まった紋章なんですね。
これ多分今のR&Dの若い方も知らないんじゃないでしょうか?(;^_^A
以上となります。
オールドな靴好きさんなら少しは楽しめたでしょうか?
それでは今年も宜しくお願い致します。
ではでは。。。
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