本間です。
良くBROSENTのブログで登場する一文
「顔料による色替えは割れたり剥がれたりする・・・」
これは一体どの様な状態なのか?
画像をご覧ください。
履きジワから見事に割れてますね。
これが顔料塗装をした結果です。
100%とは言えませんがかなりの確率で悲惨な状態に・・
顔料とは「アクリル樹脂」等です。
所謂、「ペンキ」の様なイメージです。
革の上に「革用ペンキ」を塗装して下地を潰し色を変える方法です。
特に「アクリル樹脂」を使うと殆どの確率で割れます。
何故なら「プラスチック」の原料と変わらないので動きに付いていけません。
つま先やカカト等の部分的な「傷補修」等には適してますが全体にとなると話は変わってきます。
履きジワなど動きが有る場所から殆どの確立でこの様になります。
バリバリに割れて崩れ落ちてます。
悲惨です・・・ね。
こうなってしまったら市販の「靴クリーム」では補修出来ません。
今回はこの顔料を除去した後に改めて「染料」で染め直すご依頼です。
と言う事で、顔料を溶剤を使用して溶かしながら落としてみると
黒の塗料が解けて元の茶色がどんどん出てきます。
要するに染めてるというよりは塗っています。
※顔料は落とせない場合も有ります。特に「ホワイト」「エナメル」「ガラス」などのコーティングレザーは
当店では染替えが出来ませんのでご注意ください。
これを溶かして落とすのがとても時間が掛かります。
完全除去は出来ないので落とせる範囲で落とせるだけ落としてやっと染色開始。
今度はしっかりと「染料」で染めていきます。
と、今回はここまでです。
お仕上がりはまた後日ご紹介します。
1足の靴を「染め替え」するのには結構な時間が掛かります。
現在も引き続き、日本全国各地からご依頼をいただいておりまして1週間前はだいぶお渡しが進み落ち着いてきたのですが・・・
それから1週間ほどで、気付けば私の後ろに身長を超える程のタワーが出来ております。
お預かり期間は引き続き「3か月程」頂いております。
お急ぎ仕上げにはご対応出来かねます。
お時間に余裕をもってご依頼頂けると助かります。
何卒宜しくお願いいたします。
また、ご依頼前に一度こちらをご確認ください⇒ 革靴の染替えについての注意点
革靴の染替えは革靴で有れば全て行えるわけで御座いません。
染替え自体が行えない場合や染替えに適さない革や靴の製法等も御座います。
何卒宜しくお願いいたします。
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