こんにちは、BROSENTの清水です。
以前からご依頼の多かったコードヴァンの染替えですが、新型コロナが蔓延し始めた頃からご依頼件数が数倍に膨れ上がっております!
3足中2足はコードヴァン位の勢いです。
本日はどんな感じになっている物が、どんな感じで直るのかを具体例をお見せしながらご紹介させていただきます。
コードヴァンとはご存知の方も多いと思いますが、馬のお尻の革の裏革です。
牛などの革の場合は所謂スエードになるのですが、馬のお尻の革の裏革は削っていくとコードヴァン層と言うツルツルの層が出てきます。
それがコードヴァンとして使用されます。
昔は農耕馬など体の大きな馬が使用されていましたが、現在農耕馬はほとんど使われないため、養殖などの馬が使用されています。
その為革自体の大きさが以前に比べるとかなり小さくなってしまっています。
昔は1足の靴を作るのに1枚の革で済んでいたのに、今は2~3枚の革が必要だったりします。
そうするとどんなことが起こるかと言うと、パーツや左右によって微妙に色が違ってきたりしちゃいます。
革は天然のものなので一緒に色付けしても1枚1枚微妙に染料の入り方が異なるからです。
コードヴァンと言うものを理解して、色が多少異なっても気にしない!と言う方なら良いですが、そうもいきません。
メーカーは色の差異を無くそうとします。
どうするか?
顔料(ペンキみたいなもの)を表面に吹き付けて色を統一します。
すると。。。何かの拍子でこれが剥がれてくる。。。なんてことも起きます。
とまぁ、コードヴァンの説明はこの辺りにして、染替え例紹介していきましょう。
これは。。。
色褪せ&色抜けですね。
コードヴァンはお手入れをさぼると裏革なのでちょっと毛羽立ったようになって色が白っぽくなることがあります。
あとつま先のところを良くご覧ください。
少し茶色っぽくなっているのが見えますでしょうか?
俗に色抜けと言われる状態です。
と言う訳で今回は同色染めで直しました。
色の深みが戻りました!
続いては。。。
こちらはどうしたかと言うと。。。
お手入れ不足による色褪せです。
ウィング部分とヴァンプ(=甲)の部分が色も素材感も変わってきちゃってます。
そこで今回は。。。
ネイビーに染替えてみました。
『元々ネイビーでした!』位に仕上がっています。
続いては。。。
こちらは。。。
履きジワが白くなっちゃいました。
これ実はコードヴァンでは良くある現象です。
時間をかけてメンテナンスをすれば直るんですが、気になる方は気になります。
と言うことで。。。
同色染めで直しました。
ほとんど分からなくなっていると思います。
続いては。。。
こちらは。。。
最初に書いたパーツによる色違いです。
つま先に比べ羽根周辺が大分明るいのがお分かりになると思います。
私たちに言わせると『顔料で誤魔化していないから真っ当だ!』と思っちゃったりするんですが。。。気になりますかね、やっぱり。。。(;^_^A
そこで今回は。。。
同じバーガンディでもグンと深い色で染替えてみました。
新品みたいですね。
続いては。。。
こちらはアップにする必要もないですが。。。
所謂顔料剥がれです。
プレーントゥやユーチップなどはまだ良いんですが、ウィングなどパーツが細かく分かれたデザインは特にパーツごとの色を合わせるのが難しいので、顔料を使うことが多いと思われます。
今回は。。。
落ちる前の色に合わせて同色染めで直しました。
BROSENTの染めは染料染めなのでポロポロ剥がれてくることはありません。
最後は。。。
ここまでくたびれちゃっていても。。。
復活!!
もうここまで来ると見事だと思うのは私だけでしょうか?
恐らくですが日本で一番コードヴァンを救っているのはBROSENTだと思います。
『困ったな~。。。』と言うことがあったら取敢えずは一度ご相談ください!!
ではでは。。。
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