こんにちは、BROSENTの清水です。
BROSENTでは現在新型コロナの影響で、基本スタッフ1名出勤で営業しております。
私は基本お休みの日は仕事と捉え色々と作業をしております。
ですが流石に時間が余るので靴棚の掃除などかましてみました。
流石に靴屋さんだけあって結構数があります。
全盛期は200足位ありましたが、あげたり、捨てたり、嫁さんにフリマで売られたりと段々減ってきましたが、現在でも100足程度は残っています。
残っている物はやはり大事な靴たちですが、本日はその中でも『これは!』と言うものを3足ほどご紹介しようと思います。
過去に『私と世界の靴』と言う連載を書いていた通り、前職時代それこそ世界中の靴を扱ってきました。
イギリス、イタリア、スペイン、フランス、ドイツ、ポルトガル、オーストリア、アメリカ、メキシコ。。。
仕事ですから各メーカーの靴を履いてみる訳ですが、基本的にはイギリス靴が好みです。
服でもなんでもそうですが、『雑誌に出てるから』とか『有名だから』とか『流行ってるから』と言う理由で物は絶対に買いません。
買う理由は『なんか良いから』です。
自分が良ければそれで良いのです。
その基準で手に入れた靴の中から、本日は『珍品』の部類に入る珍しいお靴を紹介しようと思います。
こちらは英国王室ご用達メーカー(因みに英国王室ご用達=ロイヤルワラントは企業ではなく個人=社長に与えられる、って言ってた気がします。なので、正確にはご用達メーカーという言い方はおかしいのかもしれません)、ご存知≪Tricker's(トリッカーズ)≫です。
≪Tricker's(トリッカーズ)≫と言うと≪カントリーコレクション≫を思い浮かべる方が殆どだと思いますが、こんなものもあるんです。
この靴は工場を訪問した際、前の前のマネージャーで、ノーサンプトンの重鎮の一人ブライアン・タビナー氏にいただいたものです。
氏には『ジャパニーズ・マイ・サン!』と随分と可愛がっていただいたものです。
その氏からいただいた私的に貴重な1足です。
更に貴重なことにこの靴セメンテッド製法なんです。
≪Tricker's(トリッカーズ)≫と言えばグッドイヤー製法の工場です。
ルームシューズやスニーカーなど外注(ほかの工場に生産を委託すること)物もありますが、こちらは何なんでしょう。。。謎です。
ライニングとかキャンバスだし。。。
箱も赤いし。。。
ロゴ。。。は見たことあるな、どっかで。。。
続いてはこちら。
1990年代前半に倒産(後にイギリス人のダグラス・ポープ氏が版権を買い取って復活しています)した≪Tecnic(テクニック)≫と言うメーカーの落しモカのエプロンフロントです。
≪Tecnic(テクニック)≫には私が前職のお店に入社してしばらくの間お店のオリジナルの生産を依頼していました。
その内の1足です。
デザインは。。。まんま伝説のブランド≪G・Rodson(G・ロッドソン)≫。。。そのままです。。。
ガラス革、落しモカ、しかもモカにピンキングと結構えぐい仕様です。
これ気にはなっていたんですが、ついつい買いそびれておりました。
そしていつの間にか完売。。。
『あ~あ。。。(T_T)』と思っていたら救いの手が!
当時後輩だった現在ドイツのミュンヘンでビスポーク職人として活躍している早〇〇君が、靴職人の道へ進むべく会社を辞める際『お世話になったので履いてください』とくれたのです!!
持つべきものは良い後輩です!!(T_T)/
と言う訳でこれも思い出深い1足です。
最後が。。。
さてどこの靴でしょう?
読めますか?
『Tricker's Handsewn by Ren Robinson』
と書いてあります。
正解は≪Tricker's(トリッカーズ)≫です!
当時在籍していた名職人レオナルド・ロビンソン氏が引退すると言うことで記念に作ってもらった1足です。
古いイギリスらしいスクエアトゥ(スクエア=イタリアと思っている方!間違ってます!!)とクロコの型押し、レース脇の3本のステッチと私好みのディティールです。
前述のブライアン・タビナー氏同様レオナルド・ロビンソン氏にも可愛がってもらいました。
日本が誇る名職人GUILDの山口さんをして『レンは最早機械のレベルだよ』と言わしめた高速、且つ正確な機械のようにハンドソーンが出来る世界屈指の職人さんでした。
その氏のもしかすると最後の1足かもしれないこの靴。
これも私の大事な1足です。
如何でしたでしょうか?
皆さんの思い出の靴はどんな靴ですか?
ではでは。。。
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