こんにちは、BROSENTの清水です。
皆さんの革靴に関する様々なお悩み、ご質問にお答えする連載企画『BROSENT知恵袋』。
本日は人気素材コードヴァンについてのご質問です。
『最近コードヴァンの靴を購入したんですが、場所によって色が濃かったり薄かったりしてコンビみたいになっています。これはやっぱり不良品なのでしょうか?』
お気持ち分かります。
コードヴァンの靴って安くないですからねぇ。。。(-_-;)
上の写真もそんなにひどくはないですが、やはりちょっとヴァンプ(甲部)と、クウォーター(履き口下)の色が少し違いますね。
特にこの靴のようにパーツが細かい靴はこうなりがちです。
さてご質問の答えを先に書いちゃいましょう。
結論『不良品、と言いたいところですが、致し方なしです。これを不良品にしちゃうとメーカーが可哀そうですし、コードヴァンの靴がそもそも成り立ちません』
です。
解説していきましょう。
私今から20年ほど前になりますが、アメリカ・シカゴにある≪Horween(ホーウィン)≫社に行ったことがあります。
その時に当時の社長さんから色々とお話を伺いました。
これがコードヴァンの原皮です。
原皮自体は150~180cm位あると思います。
ですが。。。
こんな感じでローラーで潰して所謂コードヴァン層を出していくと。。。
結構ちっちゃくなります。
端っこの方は薄くて使えなかったりするので、実際に使えるのではもっと小さくなります。
因みに写真は原皮の半分のサイズです。
20年前は1足作るのに短靴なら1~1.5枚程度と言われていました。
それでも社長は『昔に比べると農耕馬を使わなくなったので、馬自体小さいものを使わざるを得ません。そのため必然的に革も小さくなってしまっています』と仰っていました。
今は更に小さくなってしまっています。
これがコンビになっている理由です。
革は天然のものなので、1枚1枚染めた時に色の濃さが異なります。
革1枚が大きければ同じ革で作れますから靴の中に色の違いは出ません。
ですが小さくなってしまっているため、場合によっては1足の靴に何枚かの革を使用しなければならないことがケースが出てきます。
更にそもそもの数が少なくなっているためメーカーとしても上手く色合わせが出来ないことがあるのです。
で今回ご質問の靴のようにコンビみたいになってしまう、と言う訳なんですね。
でも良い方だと思いますよ。
どのメーカーの、何時頃に生産された靴か分からないので断言は出来ないんですが、そのまま出しているのはむしろ良心的だと思います。
最近本当に多いんですが。。。
この色の違いをごまかす為、だと思うんですが、上から顔料を乗せているコードヴァンが多いんです。
これだと最早表面がコードヴァンではありません。
『コードヴァンの雰囲気が。。。』とか本当は言えないんです!(T_T)/
上の写真のように時々剥げてくることも。。。
なのでムラ感があってもそのまま売っているコードヴァンの靴は正真正銘のコードヴァン靴です。
ぜひ自信を持って履いてください!!
あ、でもどうして気になるようでしたらBROSENTでは染め直しも承っているので是非ご相談ください!!
広告でした。。。(;^_^A
今後もお悩み、ご質問を受け付けていきますので、是非お気軽にご質問下さい!!
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ご質問は『コンタクト』からお願いしたします。
BROSENT知恵袋に質問です、みたいな事を書いておいてください。
あとお名前は出しませんのでご安心ください!
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