こんにちは、BROSENTの清水です。
突然ですが一流と達人の違いって分かりますか?
なんかの本で読んだんですが、一流は誰が見ても凄い人、達人は一見普通なんだけど一流が見たらとても凄い事が出来る人、だそうです。
だとするなら!BROSENTの染替えはついに達人の領域に入ったみたいです。
達人と言えば戦国時代末期の剣豪宮本武蔵!
上の肖像画が有名ですね。
顔は見るからに強そうですが、注目して欲しいのがだらりと垂れた両腕と、つまんでいるかのような刀を持つ手。
どちらもとても力が抜けており、『これぞ達人!』なんだそうです。
BROSENTの染替えも宮本武蔵の境地に達したかどうかは分かりませんが、染替え界と言うものがあるのなら達人の域に達してきたような気がします。
証拠をお見せしましょう。
まずはこちらの写真をご覧ください。
常日頃染替えの受注が入ると染める前と、染め後にサイト掲載用の写真を撮影します。
その際背景を付けるため上の写真みたいに200~300倍にして切抜きを行います。
作業自体は『ふ~ん、このブランド意外と作り粗いな~。。。』とかが分かる程度でどうってことないんですが、最近ある問題が生じる事があります。
作業をしていて『あれ?これ染める前かな?いやいや。。。ん?お~い、本間先生、これって染める前?それとも後?』なんてことが起きる事が出てきたんです。
要は写真を見て染める前か、後か分からない時がある、と言う事です!!
特に染直しや、元の色を知っている靴なんかはかなり分かりにくいです。
例えば。。。
英国の≪Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)≫です。
これ染める前だと思います?後だと思います?
答えは後です。
私前職時代にこのブランドと20年お付き合いしてきたので定番の色は大体頭に入っています。
で、その中の定番色に≪タンバーニッシュ≫と言う色があります。
上の写真です。
そっくりなんですよ!!
だから私染める前だと思ったんです。
そんなもんですから本間先生に『これまだ終わってないの?』と聞いたら、『終わってますよ~!それがそうです』と言われてしまいました!!
何とこれ仕上げ直した後だったんです!!
因みにこれが染める前でした。
いやいやビックリです!!
本物より本物に近いんですから、驚きです!!
後はこんなのも。
日本の≪SHETLAND FOX(シェトランドフォックス)≫です。
これもあまりに違和感が無いので染める前だと思ったんです。
『黒にでも変えるのかな~』みたいな感じで。
しかしハタと気付きました。
これ私がお客様から承ったやつだ。。。
何でも他店さんで染替えを依頼したら何か変な色で戻ってきて、『擦れた部分の色が剥がれる?みたいになって困ってるんですけど。。。』と泣きのご依頼の1足でした。
ちょっと分かりづらいので拡大してみますね。
こんな感じです。
顔料で仕上げるとどうしても皺の部分や、擦った時などに剥げる可能性があります。
ご依頼内容は、『気に入ってたので、出来るだけ最初の色に近い感じで仕上げて欲しい』でした。
部分的に残っている超隅っこの色から判断してこんな感じで仕上げてみました。
ネットで見たらちょっとオリジナルとは違うようですが。。。超隅っこからの判断なのでお許しください。。。
でもこの違和感のなさ半端なくないですか?
ハッキリ言って元の色より高そうに見えます!!
如何でしょうか?
達人は言い過ぎですか!?(笑)
最近頻繁に依頼のある染替え。
達人級に普通に見えるBROSENTの染替え。
是非一度お試しになってみて下さい。
あ、あとご依頼が急激に伸びてきたせいか、『こ、これは無理。。。(^^;)』と言うお靴のご依頼も増えております。
サイトの方に出来る革、出来ない革が詳細に載っているので、ご依頼の前に是非ご一読ください。
こちらとしてもお断りするのが忍びないので。。。