こんにちは、BROSENTの清水です。
BROSENTの職人本間君の『お客様から「BROSENTって何屋さんですか?」と聞かれる。ついては「オーダー屋で御座います!」ってブログを書いて欲しい』と言う依頼の元始まった企画『Remember past order 』。
長年靴屋をやっていますが、メンテナンスの先生級の知識と技術を持った靴屋って実はそうそうありません。
なので≪メンテナンス屋≫でも≪染替え屋≫でも間違ってはいないんですが、やはり『靴好きの靴屋と、靴好きのメンテナンス屋が考え出した靴を是非履いてもらいたい!我々はオーダー屋です!』と言う事を知って頂きたい!と言う訳で、毎回過去にお客様がオーダーした靴を私なりに解説していこうと思います。
お買い物の参考にして頂ければ幸いです。
では参りましょう!
本日は『顔料仕上げだとこうはならないのよ』と言うお話です。
染替えの問合せでも多い『染料仕上げと顔料仕上げの見た目の違いは?』と言う質問。
ごくごく単純に言うと。。。
染料仕上げ=色むらがあり、革本来の味がある
顔料仕上げ=色むらが無く、ツルっとしたプラスティックに近い雰囲気
と言う感じです。
顔料仕上げには強度があり、白革の様に強力にかけてある物から、私たちでも見た目では分からない程度に弱くかけてある場合もあります。
SNSなどで『この革良く光ります!!』なんて書いている方がいらっしゃいますが、残念ながら革本来の光沢ではなく、顔料の光沢の場合が殆どです。
国産の2~3万円代の靴や、アメリカ製のデッドストックの靴、今やコードヴァンなんかにも見る事が出来ます。
何故顔料仕上げにするかと言うと、革を無駄なく使う事が出来るからです。
牛も生き物ですから肌に傷や血管の跡があります。
それをペンキを塗るがごとく隠すことが出来るのです。
なので最近は非常に多く用いられています。
ただしイギリスやイタリアの所謂高級靴と言われる靴には滅多に使われていないのでご安心ください。
そしてもちろんBROSENTの靴にも使われておりません。
すいません、嘘をつきました。。。(;^_^A
ごくごく一部の革は顔料仕上げです。
接客時にちゃんと言いますから安心して下さい!!
で、きちんと染料で仕上げると靴はこんな感じになります。
トゥにかけて濃くなっていますね。
良く≪アンティーク仕上げ≫と言われているやつです。
この≪アンティーク仕上げ≫を施されている革はまず染料仕上げと見て間違いないと思います。
トゥの光沢は革本来のものではなくワックス=ハイシャインです。
ハイシャインは使っている内に割れてくることがあり、お客様本人で直すことが出来ない場合もあるので、出来るだけ薄くかけるようにする場合が多いです。
もちろんピッカピカにすることも出来ますが。。。
横から見ると分かりやすいですが、若干ムラ感があり革本来の雰囲気が良く出ていると思います。
因みに踵周辺の光沢はクリームのみで出した光沢です。
ですが顔料仕上げの様にツルっとしていませんよね?
これが≪革本来の味≫なんです。
と言う訳で革本来の味を生かしつつ、職人さんが1足1足手作業で染めていくBROSENTの靴。
是非一度お試しになってみて下さい!!
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