こんにちは、BROSENTの清水です。
BROSENTの職人本間君の『お客様から「BROSENTって何屋さんですか?」と聞かれる。ついては「オーダー屋で御座います!」ってブログを書いて欲しい』と言う依頼の元始まった企画『Remember past order 』。
長年靴屋をやっていますが、メンテナンスの先生級の知識と技術を持った靴屋って実はそうそうありません。
なので≪メンテナンス屋≫でも≪染替え屋≫でも間違ってはいないんですが、やはり『靴好きの靴屋と、靴好きのメンテナンス屋が考え出した靴を是非履いてもらいたい!我々はオーダー屋です!』と言う事を知って頂きたい!と言う訳で、毎回過去にお客様がオーダーした靴を私なりに解説していこうと思います。
お買い物の参考にして頂ければ幸いです。
では参りましょう!
カントリーシューズ、と言う言葉をご存知でしょうか?
有名なのが英国王室ご用達ブランド、ご存知Tricker's(トリッカーズ)のこちらのモデルです。
別名トランパーシューズとも言います。
トランパーとは山用語で『ガンガン歩く(人)』と言う意味です。
要は歩く用の靴、と言う事ですね。
『カジュアル用でカントリーっぽいのが欲しいんだけど。。。』と言うご要望。
勿論可能です!!
ラストが違うので完璧に同じと言う訳にはいきませんが、元々分厚いソックスを履くことを前提にしたルーズなラストを使用したトリッカーズよりも履きやすさはこちらの方に分があります!!
本日はその一例です。
こちら!!
こんな靴既成では売ってません。。。(;^_^A
細かくディティールを見てみましょう。
カントリーと言えばこのウェルト、汚れや水が入りにくいようアッパーとソールの間に防御を施したスプリットウェルトです。
ストームウェルトとも呼ばれます。
靴の中が濡れる時って大概ここから侵入されることがほとんどです。
あ、マッケイ製法とかは別ですが。。。
これもカントリーテイストの靴では鉄板のディティール、ダブルソールと平コバです。
ドレスシューズではよりドレッシーに見せるためコバを丸めますが、やはりカントリータイプは平コバに限ります。
もちろんダイナイトや、新ソールのヴィブラム/ケープタウンなんかでも良いと思います!!
底面はこんな感じ。
フラットバック&ヴィンテージスティールです。
通常BROSENTのドレスシューズは底面のウェスト部分を丸めています。
フィドルバックと言う仕様です。
ですが、ガッチリさせたいカントリーにこの仕様は似合ません。
やはりフラットがベストです。
最後にアッパーを見てみましょう。
今回はカーフとグレインのコンビで作りました。
グレインやスエードはカントリータイプの靴と好相性です。
そこに元々は水はけを良くするために考案された意匠であるメダリオンをスカル柄で入れてあります。
最後はアクセントにシューレースを珍しいバーガンディにして完成です!!
と工夫次第で色々と遊べますので、カントリータイプのオーダーも是非ブロセントで!!
本日ご紹介した靴は『Ex.179』でご覧いただけます。
BROSENTの靴の特徴に関しては『BROSENTの靴』でご覧いただけます。
オーダー方法に関しては『How to Order~オーダーの方法』でご覧いただけます。