こんにちは、BROSENTの清水です。
BROSENTの職人本間君の『お客様から「BROSENTって何屋さんですか?」と聞かれる。ついては「オーダー屋で御座います!」ってブログを書いて欲しい』と言う依頼の元始まった企画『Remember past order 』。
長年靴屋をやっていますが、メンテナンスの先生級の知識と技術を持った靴屋って実はそうそうありません。
なので≪メンテナンス屋≫でも≪染替え屋≫でも間違ってはいないんですが、やはり『靴好きの靴屋と、靴好きのメンテナンス屋が考え出した靴を是非履いてもらいたい!我々はオーダー屋です!』と言う事を知って頂きたい!と言う訳で、毎回過去にお客様がオーダーした靴を私なりに解説していこうと思います。
お買い物の参考にして頂ければ幸いです。
では参りましょう!
本日はシンプル靴の代名詞、プレーントゥのお話です。
まずは昔からある一般的なプレーントゥ、5アイレットプレーントゥダービーから。
リーガルでこのデザインを認識された方も多いのではないでしょうか?
アメリカントラッドを代表するデザインの一つではありますが、写真の靴は英国・Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)のものです。
遊びでコンビに染めてしまっていますが、元々は単色のバーガンディ・コードヴァンのプレーンです。
素材のせいもありますが、やはりこの手のデザインはスーツと言う感じではありません。
ジャケットスタイルやカジュアル向けのデザインとなります。
続いてご紹介するプレーンはこちら。
3アイレットプレーントゥダービーです。
羽根(シューレース周りのパーツ)がV字になっていることから≪Vフロント≫と呼ばれたりします。
2アイレットか3アイレットが定番です。
私が若い頃はまだ日本ではそれほどメジャーではなかったですが、10~15年位前から出回り始め、今では定番デザインの一つとなっています。
前述の5アイレットプレーントゥダービーと比べヴァンプ(甲部)が長いため、ドレッシーに見えます。
これならスーツなどにも使えそうですね。
最後にご紹介するのが今回の主役、BROSENTのプレーントゥです。
2アイレットプレーントゥダービーです。
先ほどご紹介した3アイレットプレーントゥダービー、≪Vフロント≫とよく似ていますが、よく見て下さい。
羽根の形が異なります。
このデザインは私の知る限りでは名前がありません。
なので私勝手に作りました。
羽根が四角いので≪スクエアフロント≫です。
≪Vフロント≫より更にエレガントな雰囲気となります。
その為コルテやオーベルシーと言ったパリのビスポークサロンが好んで使うデザインとなっています。
ですが元々がシンプルなだけに、素材や仕様によって様々な顔つきに変わります。
例えば。。。
ラウンドトゥラストでスエードを使い、ストームウェルト&ラバーソールにするとこんなにカジュアル感のある靴になります。
同じくラウンドトゥラストで、グレインレザー&ストームウェルト&外はと目にすると。。。
完全にカジュアル靴ですね。
続いては真逆の路線です。
キャップやウイングなどと違いヴァンプにデザインの入らないプレーントゥはグラデーションがとても綺麗に入ります。
こちらはパープルでグラデーションをかけました。
エレガントの見本のような1足に仕上がっています。
このようにシンプルなだけに、様々なスタイルに対応する事が出来るプレーントゥ。
何を作ろうか迷ったら、是非候補に挙げてあげて下さい!!
本日ご紹介した靴は『Ex.30』『Ex.35』『Ex90』『Ex.131』でご覧いただけます。
BROSENTの靴の特徴に関しては『BROSENTの靴』でご覧いただけます。
オーダー方法に関しては『How to Order~オーダーの方法』でご覧いただけます。
BROSENTでは「染め替え」「修理」を郵送でご対応致します。
詳しくは『修理&染替えの郵送でのご依頼』をご覧ください。