こんにちは、BROSENTの清水です。
短期連載『失敗しない靴選び』。
前回、前々回と『ソール』と『バランス』についてお話ししました。
まだお読みでない方は、是非お読みください。⇒『失敗しない靴の購入方法~ソール編』『失敗しない靴の購入方法~バランス編』
さて、今回は最終回となります。
今回のお題は『成型』です。
『え?素材は?』とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんね。
メンズシューズの場合デザイナーものでない限り素材は価格に応じて良くなると考えて頂いておおよそOKです。
ですのである程度のお値段を出せばそれなりの素材を使った靴が買える、と言う事です。
ま、中には酷いのもありますが。。。(;^_^A
なので素材に関してはメーカーの善意を信用してここでは触れないでおきます。
と言う訳で参りましょう。
皆さんご存知通り靴は革を木型と言われる型を使って成型することで作られます。
平らな革を、立体的にしていくわけですから簡単には参りません。
この作業を『釣り込み』を言うのですが、悩ましいのが履きやすさを追求してより足の形状に近い複雑な形の木型を作ると、釣り込みが非常に困難になります。
逆に釣込みやすいように凸凹の少ない木型を作ると、履き心地が悪くなります。
上の写真のように上手な職人さんが手で釣込めばかなり複雑な木型にも対応できるのですが、作業効率が悪く、値段もかなり高額なってしまいます。
そこでBROSENTの靴を生産するセントラル靴さんでは、機械をメインに、必要に応じて手作業を加えると言うセミハンド的なやり方でこれを克服してくれています。
では店頭でより複雑な木型を使い、より上手に釣込み=成形が行われているかを判断するにはどうすれば良いか?
この3カ所をチェックしてみましょう。
まず靴を正面から見てみます。
左がBROSENTの靴です。
足って正面から見ると左右非対称です。
内側は比較的ストンと落ちて、外側はなだらかにカーブを描いています。
両サイドが非対称で、甲が綺麗にアッパーが沿うようになっているとベストです。
正面から見てコッペパンのように丸く、左右対称な靴は履き心地も良くありません。
続いては横から見てみましょう。
左がBROSENTの靴です。
違いは一目瞭然ですね。
この立体感がアーチをしっかりとサポートしてくれます。
続いては踵です。
こちらは後ろからと横から見てみます。
まずは後ろから。
左がBROSENTの靴ですが、丸みがあり、しかも上に向かってすぼまっています。
この形状が踵をしっかりとホールドし、歩行時の踵の抜けを防いでくれます。
また全員ではないですがより小さい方が日本人の足には適しています。
右の靴も名前を聞けば誰でも分かる有名メーカーの靴なんですが、細かくディティールを見ていくと差がハッキリと分かると思います。
この丸みは横から見ても分かります。
と言う訳で大体この3ヵ所を見れば、その靴がしっかり成型できているか=履き心地が良いか判断がつきます。
以上で短期連載『失敗しない靴の購入方法』は終了です。
お買い物の際に是非お役立て頂けると幸いです。
そして最後にもう一度。
店頭でジロジロ見ると店員さんに怪しまれます。
そっとやりましょう。
そして怪しまれても責任は持てませんのでご容赦ください(笑)
BROSENTでは「染め替え」「修理」を郵送でご対応致します。
詳しくは『修理&染替えの郵送でのご依頼』をご覧ください。