こんにちは、BROSENTの清水です。
『オーダーで靴をお作りしています』と説明すると『型から作るんですか?』と聞かれます。
色々とご説明すると『なるほどね~』となる訳ですが、結構よく聞かれるので今回はその話をしたいと思います。
特に靴にあまり興味のない方、靴に関してあまり詳しくない方に読んで頂きたいな~、と思う次第です。
まず靴でもスーツでもオーダーには大きく分けて2つの種類があります。
フルオーダーとパターンオーダーの2つです。
英語で言うとビスポークとメイドトゥメジャー、イタリア語で言うとサルトリアーレとス・ミズーラです。
靴で言うフルオーダーはお客様の足から木型=ラストと言われる型を一から作ります。
またデザインもお好みでどんなデザインでも作ることが出来ます。
もちろんアッパーのパターンも一から作ることになります。
おおよそですが木型代が3~5万程度かかります。
これに加えて仮縫いがあれば仮縫い用の靴代、更に実際の靴代がかかって来ます。
製法にもよりますが、ハンドソーン製法と言われる手製のもので、30~50万程度が相場になると思います。
でも考えてみて下さい。
毎度毎度靴に何十万もかけられるのはごくごく限られた方だけです。
高所得者層&靴好きと条件が絞られるわけですから、推して知るべしです。
しかもこのビスポークがまた曲者で、なかなか一発ではうまくいきません。
因みに私も仕事柄何カ所かで作ったことがありますが、1足目からバッチリだったのはごくわずかです。
イタリア・フィレンツェにアトリエを構え、名職人と言われた故ステファノ・ベーメル氏の言葉を借りますと『1足目から完璧を求められても無理です。1足目はあくまでたたき台です。2足目、3足目と作って完璧を目指します。ビスポークとはそういうものです。』だそうです。
ビスポーク靴はその位お金に、そして時間に余裕がある人が作る物なのです。
一方パターンオーダーですが、サイズはフィッティングサンプルの中からお選びいただき、用意されたデザインからお好みの物を選択する、と言った感じです。
1足1足作るのはフルオーダーと変わりありませんが、最初からサイズ別に木型やアッパーのパターンが出来ているため価格はグンと下がります。
フルオーダーに比べかなり規制される部分もありますが、相場で3~10万程度なのでかなり魅力的です。
結構価格に差がありますが、その差は製法や使う素材によって生じます。
でもこれならちょっと高いだけなので、頑張れば一般の人でも手が届く金額だと思います。
で、BROSENTのオーダーです。
カッコつけて言っちゃいますが、私『靴を通してお客様に喜びと感動を提供したい』『正しい靴の文化を広めたい』と思って20年以上この仕事をやってきました。
ですから私が売りたい靴は数十万もしてはダメなんです。
数十万もしちゃったらビスポークを買えない一般の方々は靴の事を知らない、ってことになっちゃいますから。
でもやはり私も靴好きですから良い物は売りたい!
と言う事でたどり着いたのがBROSENTのオーダーシステム、幅の調整が出来るパターンオーダーと、機械と職人仕事の融合、セミハンドメイドのグッドイヤー製法でした。
サイズも日本サイズで23.0から29.0までご用意しているので、かなりのお客様をカバーできると思います。
更にBROSENTでは職人による手染めを採用することで少ない色を選べるフリーカラーシステムを追加しました。
素材もそれこそフルオーダーで使うような海外の高級素材から、ちょっと安めの日本の素材までご用意しています。
つまりBROSENTのオーダーはフルオーダーとパターンオーダーの中間に位置する訳です。
そして気になる価格ですが、BROSENTではちょっと変わった価格の付け方をしています。
オーダーで『29,800円~』なんて価格表記をご覧になった事があると思います。
ですが実際に作ってみると『この素材はちょっと高いです』『このオプションを付けましょう』なんてやってるとお会計時に『6万円です』『え~っ!?』ってなことに。。。(T_T)
軽く詐欺ですよね。。。
それが嫌だったんんで、BROSENTでは最初の基本価格をほぼフルスペック&フルオプションで74,000円(税抜)としました。
そこから素材のランクを落としたり、いらないオプションを削っていくと言う方法を取っていくので、幅の調整などを行わない限り大体下がります。
平均で言うと6万円台です。
仕様によっては5万円になることもあります。
ちょっと高いけど買えない金額じゃない、素材&作り良し、色は自由、履きやすさ抜群。。。
靴がお好きな方はもちろん、大して興味がない方にも是非履いて頂きたいな~。。。で、新たな感動を覚えて欲しいな~。。。と思う次第であります!
BROSENTでは「染め替え」「修理」を郵送でご対応致します。
詳しくは『修理&染替えの郵送でのご依頼』をご覧ください。