コラム『Spectator's show! Vol.24~Black&Black(Plane Oxford)』

こんにちは、BROSENTの清水です。
皆さんスペクテーターシューズと言う言葉をご存知ですか?
1920~1930年代、スポーツや競馬の観戦は紳士淑女にとってある種の社交場でもありました。
当然皆お洒落をして行く訳ですが、そんな時に履かれていたのが黒×白や茶×白といったコンビシューズでした。
その為そういったコンビシューズの事を観客を意味するSpectator、スペクテーターシューズと呼ぶようになりました。

日本。。。いや東京。。。いや目黒区。。。いや目黒区目黒三丁目一のスペクテーター好きだと思われる私が、その一大(?)コレクションをご紹介しながら、その魅力について語っていきたいと思います。
題してSpectator's show!!
第24回目の今回はブラック/カーフ×ブラック/スエードのプレーンオックスフォードのご紹介です!

 

 

こちらはオーストリアの“Saint Crispin's(サン・クリスピン)”のプレーンオックスフォードです。
前職時代の店舗では商標の関係上正式名称を名乗れず、別名で展開していました。
生産はルーマニアのほぼ真ん中に位置するブラショフと言う町です。
東欧では靴の名産地として有名で、チャウセスクによる独裁政権時代には大量の軍靴を生産していたらしいです。
その為革命後職を失った職人さんが大量に出たそうで、サン・クリスピンはそう言った職人さんを雇い入れ生産しています。
またブラショフ出身の靴職人さんは非常に優秀な方が多く、オーストリアやドイツ、ハンガリーなどに亡命し、有名メーカーの靴生産を支えたそうです。
過去のブログでその辺りを少し触れているので、興味があったらご覧ください。⇒『こちら』


コンビパターンはブラックカーフとブラックスエード。
『同じ黒なんだからコンビにしなくて良いじゃん』と言う声が聞こえてきそうですが、そこはコンビ好きの矜持です。
また同色のコンビは非常に使いやすく、重宝するので是非お勧めしたいところです。

上から見るとこんな感じです。

 

 

東欧らしいトゥにボリュームを持たせているのが上からでも分かると思います。
製法はハンドソーン製法です。
ソールの返りも良く、正直英国のグッドイヤー製法のメーカーより履き心地は良いです。
価格も職人さんの工賃がルーマニアとイギリスでは全然違いますから、コストパフォーマンスは非常に良いと思います。
後はスタイルの好き好みでしょうか?

 

 

これも好き嫌いですが、このサン・クリスピン、ちょっと変わったデザインを入れてくるのが好きな様です。
私はこういったちょっとだけ変化させたディティールは嫌いじゃないです。
実際BROSENTの靴にもそういった特徴を持たせています。
例えばカウンターのパーツなどがそうです。

 

 

如何でしたか?
黒×黒と一見地味でもそこはスペクテーター。
美味ょ~に主張してくれます。
派手は嫌だけど、お洒落をしたい、そんな貴方にピッタリの組み合わせだと思います。


≪お客様の逸足≫
BROSENTのお客様がお作りになったカッコ良いスペクテーターのご紹介です!

 

 

価格、仕様等の詳細は『作例2-Ex.78』をご参照ください。⇒『こちら』



BROSENTでは「染め替え」「修理」を郵送でご対応致します。
詳しくは『修理&染替えの郵送でのご依頼』をご覧ください。