コラム『Spectator's show! Vol.6~PARIGIAN BLUE+CHAMPAGNE(Full Brogue Darby)』

こんにちは、BROSENTの清水です。
皆さんスペクテーターシューズと言う言葉をご存知ですか?
1920~1930年代、スポーツや競馬の観戦は紳士淑女にとってある種の社交場でもありました。
当然皆お洒落をして行く訳ですが、そんな時に履かれていたのが黒×白や茶×白といったコンビシューズでした。
その為そういったコンビシューズの事を観客を意味するSpectator、スペクテーターシューズと呼ぶようになりました。

日本。。。いや東京。。。いや目黒区。。。いや目黒区目黒三丁目一のスペクテーター好きだと思われる私が、その一大(?)コレクションをご紹介しながら、その魅力について語っていきたいと思います。
題してSpectator's show!!
第6回目の今回はパリジャンブルー/カーフ×シャンパン/バケッタのフルブローグダービーご紹介です!

 

今回の靴は人気のTricker'sのカントリーコレクションの1足。
品番はM6973、モデル名は不明です。
ラストはやや幅広の#4444を使用しています。

 

 

コンビパターンはアメリカ・ホーウィン社製の油分の強いCavalier(キャバリー)と言う革のパリジャンブルーと、シャンパンカラーのWaxy Commander(バケッタ)です。
ぱっと見はネイビーとグレースエードのような感じです。

 

上から見るとこんな感じです。

 

なんか可愛くないですか?
私この靴が気に入って他の色でも2足ほどオーダーしました。
大のお気に入りです。
他の色もその内登場すると思います。

 

 

ソールはブルーのビブラム社製のガムライトにしてあるので、カントリーコレクションとは思えない軽快な履き心地となっています。
私は普段スニーカーの代わりに着用することが多いです。
特に沢山歩く海外出張では大活躍でした。
大変好評で、展示会の会場や街中などで、よく写真を撮られたものです。
香港の取扱店ではそっくりそのまま真似をしたみたいですよ(;^_^A

話は変わりますが、カントリーコレクションのフルブローグダービーと言えばM5633と言うモデルが一般的です。
こちらです。

 

違いがお分かりになりますか?
M5633がフェイシング(レースステイ)とクウォーターが同じパーツなのに対し、このM6973は別パーツとなっています。
この靴のようなコンビ用に別に開発されたパターンなのです。
あとよくBourtonとかKeswickなどと呼ばれますが、実はこれ正確には同じモデルです。
元々はBourtonと呼ばれていたようですが、アメリカの某靴屋さんがM5633をGorseと呼ばれる素材で発注した際に『何か別のモデル名付けて』と言う依頼があり、Keswickと言うモデル名を付けたそうです。
因みにブローグブーツは単色用がM2508、コンビ用がM5634(メーカーのカタログを見ると同一モデルとなっていますが、現在はきちんと分けられています)です。
StowとMaltonの違いも短靴同様Gorseで作られたモデルを特別にMaltonと呼びます。
まぁ個人的にはカッコ良ければモデル名などどうでも良いのですが。。。(;^_^A


如何でしたか?
よく『コンビは合わせ方が分からない』と言う話を伺いますが、スニーカーだって大概はコンビです。
同じように靴のメインとなっているカラーを中心にお洋服と合わせれば問題ありません。
もっと気軽にスペクテーターを楽しんでみて下さい!

 

 

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