コラム『モカのお話~ローファー好き必見!』

皆さんこんにちは。。。BROSENTの清水です。。。
皆さんモカと言う言葉をご存知ですか?
ユーチップやローファーなどの甲にあるU字型の意匠の事をモカと言います。
決してコーヒー豆の銘柄の事ではありません。
今回はこのモカのバリエーションについてお話します。

モカが使用されている靴は主に2種類、ユーチップとローファーです。
ユーチップ(海外ではエプロンダービー、エプロンシューズなどと呼ばれます)は、ドレスダウンに最適なドレカジ靴の代表です。
ローファーは皆さんご存知ですね?甲部にサドルと呼ばれるパーツの付いたスリッポンの事です。
これらの甲に燦然と輝くあのUの字。
着目したことありますか?
実はあれ結構色々なバリエーションがあるんです。
今回は代表的なものをいくつか紹介してみましょう。

まずは最もシンプルなタイプのこちら。。。


甲部をサイドの上に乗せて縫い付けて作るモカで、乗せモカと言います。
シンプルな分見た目もドレッシーに見えます。

逆に。。。


甲部をサイドの下に入れて縫い付けたモカを落としモカと言います。
現代ではあまり見かけません。
海外のオーダーサンプルや、昔の靴などに見ることが出来るせいか、ヴィンテージ感のある渋いモカです。
個人的にはシンプルで好きです。

 


続いてはこちら。
モカの中でも最も多くみられるのがこちらではないでしょうか?
甲部とサイドを持ち上げるようにして縫い付けたモカで、拝みモカと言います。
職人さんたちは『拝み!』と言い、気取った人は『トライアングル』と言います。

 


ドライビングシューズなどカジュアルのスリッポンで良く見られるのがこちら。
甲部がサイドに巻きつくように乗った見た目が蛇が鎌首をもたげた様に見えることから蛇モカと呼ばれます。
ボリューム感があり、ほぼ100%カジュアル靴で使用されます。

さてここまでは甲部とサイドを縫い合わせることでモカが作られるパターンでしたが、1枚の革から作られることもあります。


1枚の革をつまんで縫うことからすくいモカとかつまみモカなどと呼ばれます。
1枚の革から作られることと、技術的な理由で今まで登場したモカの中では高価な部類に入ります。
このモカは機械縫いの場合と手縫いの場合があり、後者は特に高価です。

最後に。。。

高級靴に見られるこちらのモカ。
一部ではライトアングルなどと呼ばれていますが、日本では何て呼ぶのか知りません。。。(-_-;)
職人さんたちは単純に『手縫いのモカ』と呼んでいます。
革の間を縫う高い技術が必要で、海外でも国内でもこれが出来るところにはレベルの高い職人さんがいる証拠となります。
図は細かすぎて書けませんでした。。。すいません(;^_^A

モカ一つでドレスっぽくなったり、カジュアルっぽくなったりと靴の表情はガラリと変わります。
こんなところにも注目して靴を選ぶと楽しいですよ!

あ、BROSENTにはまだユーチップ無かった。。。(-_-;)

 

 

BROSENTでは「靴の染め替え」「修理」を郵送でご対応致します。
詳しくは『こちら』をご覧ください。